画像検査で照明を選定する際には、用途によって適切な照明を選択する必要があります。その用途は大きく外観検査と寸法計測の2つに分かれます。外観検査用途の中でも、対象ワークの検知対象の種類によって選定すべき照明は異なります。今回は、外観検査用途の中でも、汚点や練り込み異物、印刷など、ワーク表面に対して凹凸のない(明暗あり)場合の照明選定ポイントをお伝えします。
ワーク表面に対して凹凸がない(明暗あり)場合のポイントは、「外乱をいかに抑えるか」ということです。基本的に、明暗があれば凹凸がなくても異常部分を検知することは比較的簡単です。
例えば、下図の同軸照明を使用して撮影した画像のように印刷部分を検知したいとします。
しかし、一般的な同軸照明を使用すると、凹凸による光の反射にムラがあるため陰影が生まれてしまい、凹凸が検知の邪魔をしてしまいます。
そこで下図のようにドーム照明と同軸照明を併用します。
全方位からワークを照らすことで、凹凸を消し込むことが可能になります。また、同軸照明を組み合わせることで、ドーム照明の覗き穴箇所が暗くなってしまうという弱点を補うことができ、全体を均一に光らすことができます。
ドーム照明と同軸照明を併用することで上図のように、検査がやりやすい画像を取得できるようになります。ワーク表面に対して凹凸のない(明暗あり)場合には、こうした凹凸がないところ以外の外乱をおさえるということが非常に重要なポイントとなります。
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