画像検査・読み取り・FA画像処理についての専門サイト

画像検査装置を導入する重要性とメリット、導入事例も紹介！

画像検査装置とは

画像検査装置は、外観検査で形状、色、寸法、異物の有無などを確認するために使われます。この装置は、画像センサー、処理装置、ソフトウェアから構成されており、対象物の画像をカメラで撮影し、システムでそのデータを処理する仕組みです。

外観検査では、カメラで撮影した対象物の画像と、事前に登録された合格品の画像を比較して、大きく異なるものを異常品として検出します。かつては目視で行われていましたが、画像検査装置の利用により、検査作業が自動化されています。

この装置を生産ライン中に組み込むことで、検査を同時に実施でき、業務効率が向上しますが、導入には一定のコストがかかるため、予算を検討した上での導入が必要です。

画像検査処理（装置）市場の流れ

最近の画像処理システム市場は、自動化ニーズの増加や検査範囲の拡大により、自動車関連業界では目視検査から画像処理技術を導入する動きが進んでいます。

その他にも、食品や化粧品製造、品質管理、研究開発においても、測定関連機器に対する画像処理システムの需要も増えており、AI・ディープラーニングを用いた画像検査も今後増えていくと予想されています。

このように画像検査装置の導入は、業界・分野問わず多くの企業への導入が進んでおり、多くの企業が生産性向上や品質管理の向上に向けた動きを進めています。

画像検査装置の特徴

1. 高精度の画像解析

   画像検査装置は、高精度の画像解析を可能にします。これにより、微細な欠陥や異常を検出し、製品の品質管理を向上させることができます。

2. リアルタイム監視

   画像検査装置を導入することで、リアルタイムでの監視が可能なため、製造プロセス中に問題が発生した場合にもすぐに対処できます。これにより、製品の不良率を低減することが可能になります。

3. 自動化と効率化

   画像検査装置は、自動化されたプロセスを通じて作業効率を向上させます。従来の手作業に比べて、作業時間の短縮や人的ミスの削減が実現されます。

4. 多様な応用

   さまざまな産業において利用されており、自動車製造ライン、医療機器の検査、食品製造など、1つの分野・業界に限らず幅広い分野・業界で用いることができます。

画像検査装置を導入するメリット

画像検査装置の導入は、品質管理や生産効率の向上など多くの利点があります。

①品質管理の向上

画像検査装置は、製品の品質管理において非常に重要な役割を果たします。以下はその具体的な利点です。

・高精度な検査

画像検査装置は高精度な画像解析を行い、微細な欠陥や異常を検出することができます。これにより、製品の品質を確保し、不良品のリスクを低減します。

・一貫性の確保

手作業ではなかなか実現できない一貫性のある検査が可能です。これにより、ムラのない検査を実施することができ、製品の検査品質を安定化させることができます。

・リアルタイムモニタリング

リアルタイムで製造プロセスをモニタリングすることができるため、問題が発生した場合にすぐに対応できます。これにより、早い段階で不良品の流通を防ぎます。

②生産効率の向上

画像検査装置の導入は、製造業における生産効率の向上にもつながります。

・自動化された検査プロセス

 画像検査装置は自動化された検査プロセスを提供します。これにより、作業時間の短縮や人的ミスの削減が実現されます。

・効率的な品質管理

高度な画像解析技術を活用することで、効率的な品質管理が可能となります。生産ライン全体の品質管理を一元化し、生産効率を向上させます。

③コスト削減

画像検査装置の導入は、コスト削減にも繋がります。

・人的ミスの削減

自動化された検査プロセスにより、人的ミスを排除し、再作業や廃棄物のコストを削減します。

・効率的なリソース利用

生産プロセス全体の効率化により、リソースの効率的な利用が実現されます。

・品質保証に伴うコスト削減

画像検査装置による品質保証が向上することで、製品の再加工や不良品の廃棄などに伴うコストを削減できます。

以上のように、画像検査装置の導入は、品質管理、生産効率、コスト削減などさまざまな利点をもたらすと同時に、競争力の向上や顧客満足度の向上にも繋がります。

画像検査装置導入事例をご紹介

事例①：ウォームネジ　歯面の傷検査

【外観異常の検出条件】

・ウォームネジ、歯面の傷

画像処理で自動検知します。

【撮像環境】

画像取得環境は下図の通りです。向かい合う2つの白色バー照明で 斜めから光を当てつつ、暗視野部分で観察することで 傷を見えやすくしています。また、ネジを一周させ、ラインスキャンカメラで連続的に撮像し、１枚の画像としています。

【結果】

上記の撮像環境にて、下図の通り、傷（赤枠部分）を正確に検知することに成功しました。

 

事例②：半導体チップの画像検査

本事例では画像処理ライブラリにＨＡＬＣＯＮを採用し、四角形形状の部品の計測を行います。具体的に、チップ上の四角形部分をサブピクセル精度で測定し、かつそれぞれの四角形の中心を比較することで、位置づれの度合いを計測することを目的としています。

 

本画像検査の場合、エッジの正確な取得はもちろんのこと、取得したエッジから測定の対象となるエッジを選別したり、あるいは分割を行う。さらには直線的あるいは曲線的に隣接するエッジ同士を結合する、といったプロセスが必要となります。そして、これらのエッジを四角形や円などに直線近似することにより、サブピクセル精度の高精度な計測を実現することが可能となります。

従って汎用的な画像処理では対応が難しく、ＨＡＬＣＯＮの様な自由度が高い画像処理ライブラリと、ワーク対象や必要なアルゴリズム処理に最適なカメラ・照明・搬送装置とのマッチングが重要となります。当社では、こうしたＨＡＬＣＯＮに代表されるハイエンドの画像処理ライブラリの活用により、高精度な画像検査を実現しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、画像検査装置を導入する重要性とメリットについてご紹介しました。

画像検査.comでは、検査工程の省人化・無人化ニーズにお応えすべく、日々技術を磨いております。 画像処理の技術とノウハウだけでなく、自動機の組立・検査・出荷梱包ラインまで一括で設計製作可能という強みがあります。

搬送から画像検査までトータルしたご相談に対応可能です。 画像検査でお困りごと、お悩み事がある方は、画像検査.comまでお問い合わせください。下記より、当社の導入事例をご覧ください。