画像処理で寸法測定を行う際には、レンズそのものの歪を考慮する必要があります。
このレンズの歪みの影響は、レンズの外側にいけばいくほどでてきます。
レンズの歪みの影響を補正する方法としてキャリブレーションという手法がありますが、
キャリブレーションはあくまでソフトウェアによる補正ですので、厳密にいえば正確に
補正をかけることができません。
この様に、通常のレンズだと歪みが生じやすいレンズ外側でも、光学的に歪を生じさせないレンズが、
テレセントリックレンズです。
ただし、このテレセントリックレンズも注意が必要です。
テレセントリックレンズはその構造上、視野角以上の大きさのレンズ鏡筒や前側レンズが必要となるため、
レンズ本体が非常に大きくなり、またその分高価になる上、スペースの面でハード設計上の考慮も
一層必要となります。
この様に、画像処理で寸法測定を行う際には、使用するレンズの選定はもとより、どこまでの範囲を
視野とするのか、適切な運用のためには一定の経験・ノウハウが必要です。