導入事例・効果

カーボンシートの外観検査

カーボンシートの外観検査 1

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業界
製造業
カメラ
ラインスキャンカメラ
レンズ
ラインスキャンレンズ
照明
ラインセンサ用通常照明
ライブラリ
MVTec社製HALCON ProgressEdition

対象ワークについて

お預かりした各カーボンシートのサンプルについて

・割れ/欠け/折れスジ/黒点/汚れ/穴/結束

が良好にできる方法を検討しております。

撮像方法

画像を取得する条件は下図の通りです。

1ショット3スキャン方式という、1/3画素分づつずらして撮影することで3方向からの照明を当てた、同じ領域の画像3枚を取得する方式を採用いたしました。

前述の環境により取得されたワークの画像は以下のようになります。

上記のように1ショット3スキャン方式では同じ個所の画像を3セットの撮像系(カメラ + レンズ + 照明)で撮像したような画像を得ることができます。

1ショット3スキャン方式のメリット

通常ラインスキャンカメラで、異なる3照明の撮像を行うには、3つの撮像系(カメラ + レンズ + 照明 + 画像処理ボード)が必要です。

費用が掛かる上、広いスペースが必要となりますが、1ショット3スキャン方式を採用することで、カメラ/レンズ/画像処理ボードが1セットで済むようになります。

検出結果

割れ/欠け/折れスジの検出

割れ/欠け/折れスジの検出にはバックライト照明で撮像した画像を使用して検出を行います。

バックライト照明を当てることで割れ/欠けなど背景が見える欠陥に関して、照明の光を撮像するため、割れ/欠け部分を白色で検出する。緑色の円で囲まれた部分が欠陥として検出した部分になります。良好に検知できています。

穴の検出

穴の検出にはバックライト照明で撮像した画像を使用して検出を行います。

小さな穴でも良好に検知できています。ただし、この小さい穴が開いているワークは厚めのワークだったので、問題なかったのですが、薄めのワークでも同程度の穴を検出したい場合には、薄めのワークは密度が薄い部分は光を透過する箇所があるため、過検知または誤検知が発生する可能性がございます。

黒点/汚れの検出

汚れの検出には通常照明で撮像した画像を使用して検出を行います。

黒点を良好に検知できていますが、本ワークよりも小さい黒点の場合や、色の薄い黒点の場合、検出ができない可能性があります。

結束の検出

結束の検出には通常照明もしくは斜光照明で撮像した画像を使用して検出を行います。本ワークの結束は搬送方向に対して垂直に結束が入っているため、搬送方向に平行な通常照明を当てることで結束を検出しています。

結束を良好に検出しております。結束以外で検出しておりますのは、白いペンで書かれた文字と、不良を囲んだ部分、および黒色の刻印部分になります。

まとめ

全体的に、ご指定いただいた不良個所を検出できるセッティングにすると、精度よく不良を検出できています。ただし、黒点や汚れに関しては、色の濃さが薄い場合や小さい場合など検出が難しい場合もあることが予想されます。

結束に関しても、不良となる束の太さや長さが小さくても検出したい場合、過検知気味になることが予想されます。

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