お預かりした各カーボンシートのサンプルについて
・割れ/欠け/折れスジ/黒点/汚れ/穴/結束
が良好にできる方法を検討しております。
画像を取得する条件は下図の通りです。
1ショット3スキャン方式という、1/3画素分づつずらして撮影することで3方向からの照明を当てた、同じ領域の画像3枚を取得する方式を採用いたしました。
前述の環境により取得されたワークの画像は以下のようになります。
上記のように1ショット3スキャン方式では同じ個所の画像を3セットの撮像系(カメラ + レンズ + 照明)で撮像したような画像を得ることができます。
通常ラインスキャンカメラで、異なる3照明の撮像を行うには、3つの撮像系(カメラ + レンズ + 照明 + 画像処理ボード)が必要です。
費用が掛かる上、広いスペースが必要となりますが、1ショット3スキャン方式を採用することで、カメラ/レンズ/画像処理ボードが1セットで済むようになります。
割れ/欠け/折れスジの検出にはバックライト照明で撮像した画像を使用して検出を行います。
バックライト照明を当てることで割れ/欠けなど背景が見える欠陥に関して、照明の光を撮像するため、割れ/欠け部分を白色で検出する。緑色の円で囲まれた部分が欠陥として検出した部分になります。良好に検知できています。
穴の検出にはバックライト照明で撮像した画像を使用して検出を行います。
小さな穴でも良好に検知できています。ただし、この小さい穴が開いているワークは厚めのワークだったので、問題なかったのですが、薄めのワークでも同程度の穴を検出したい場合には、薄めのワークは密度が薄い部分は光を透過する箇所があるため、過検知または誤検知が発生する可能性がございます。
汚れの検出には通常照明で撮像した画像を使用して検出を行います。