シール材で使用されるゴムは、カットやプレス工程時にバリ・欠けが発生し、このバリや欠けたゴム片が別のワークに付着することがあります。
また、ゴムを生成する際に異物が練り込まれることもあります。
こういった品質に問題を起こすものは、同系色の異常のため、通常通り正面からリング照明などを当てても見えるものではありません。
カメラに対して真っ直ぐに入ってくる光が最も明るくなる「正反射」を利用して検査を行います。
何も異常のないゴムの肌は、一定の正反射を起こします。しかし、ゴム片の付着している箇所や練り込み異物がある箇所は、正反射の強度がゴム肌と異なります。
すると、この異常の箇所だけが他より明るさが異なることになります。
この明るさの違いを上手く利用して画像検査を行うと、同系色の異常に対しても正確な検査が行えるようになります。
今回はリング状のワークであるため、下図のようなカメラと照明の配置にし、正反射光をカメラに入射させています。
このようにして、従来のカメラ・レンズ・照明の組み合わせでも、配置を工夫することで、見えづらい異常を検知することができます。
画像検査.comでは、お預かりしたワークごとにカメラ・レンズ・照明の組み合わせを様々な機器メーカと協力して検討し、最適な手法をご提案させていただきます。
外観検査の自動化でお困りの際は、ぜひお問い合わせください。